一般社団法人やまなし幸せ相続相談センター

相続のプロフェッショナルがワンストップで安心サポート

お問合せ電話050-3172-5230

NEWS

ニュース

自筆証書遺言保管制度について その1024 Jan. 2022

こんにちは。司法書士の竹野です。
 今回は、令和2年7月から始まりました自筆証書遺言保管制度についてお話します。


 従来からの遺言制度として、自分で作成・保管する「自筆証書遺言」と公証役場で公証人に作成してもらう「公正証書遺言」があります。
 新しくできた制度は、従来制度のそれぞれのデメリットを補う部分があります。


「自筆証書遺言保管制度のメリット」
「=従来の自筆証書遺言のデメリットを補うところ」
①「紛失」の恐れがない。
② 相続人等による「改ざん」の恐れがない。
 →法務局で安全確実に保管されます
③「形式不備」による無効の恐れがない。
 →法務局に預ける際に、書式面での形式審査(自署押印があるか、日付がぬけていな
  いか等)があります。
④ 死亡後、家庭裁判所の「検認手続き」が不要。
 →家庭裁判所で、相続人の立会いのもと遺言書を開封する手続き(検認)が不要なた
  め、手間や時間が短縮できます。
⑤ 死亡後、遺言が発見されないままの恐れがない。
 →遺言者が死亡すると、法務局から相続人等へ遺言が保管されている旨の通知がされま
  す。


「=従来の公正証書遺言のデメリットを補うところ」
①費用が安い
→費用が1通3,900円。
(公正証書遺言は、財産や相続人の数に応じて数万円から十数万円の費用が必要です)
②証人(立会人)が不要
 →遺言者本人のみが法務局に出頭して手続きを行います。
(公正証書遺言は、証人2人の立ち合いが必要です)


 こう見ていくと、とてもよさそうに見えますね。
 さてさて、次回はデメリットを見ていきたいと思います。(その11に続きます)