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遺産が未分割の場合の相続税申告15 Sep. 2022

こんにちは。税理士の野中です。

今回は遺産が未分割の場合の相続税申告について説明します。

相続が発生した場合、通常は相続人間で遺産分割協議を行い、遺産分割が確定することで、確定した内容に基づいて相続税を申告します。

しかしながら、相続人間で協議が整わず、相続税の申告期限(相続発生から10ヶ月以内)が到来してしまう場合はどうすれば良いでしょうか。仮に申告せずにいると、無申告加算税(5%~15%)を課税されてしまいます。

無申告を避けるためには、民法で規定されている法定相続分で按分した形で期限内に申告しておく必要があります。この場合、分割が確定次第、分割財産に基づく相続税の申告(更正の請求)をすることになります。更正の請求は財産の分割が確定した時から4ヶ月以内に行う必要があります。

当初の相続税申告の際に、遺産分割が確定しておらず、法定相続分で申告した場合に、配偶者の税額軽減(配偶者の相続財産が法定相続分、または1億6000千万円以下の場合に相続税が発生しない)や小規模宅地等の特例(居住用宅地等の評価額が最大80%減額される)が適用できない点に注意が必要です。

これらの特例が適用できないと相続税が大幅に増加するリスクがありますので、それを避ける方法を次回に説明します。