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相続における配偶者居住権について②08 Nov. 2021

こんにちは。税理士の野中です。

引き続き、配偶者居住権について説明します。

配偶者居住権を設定することで、自宅は「配偶者居住権」と「建物の所有権」の二つに分けて評価されます。

配偶者の死亡によって配偶者居住権が消滅した場合は、自宅所有者に対する相続があったことにはならず、相続税は課税されません。

例えば、もとは父親が所有していた自宅建物について、父親が亡くなった時(一次相続時)に母親が配偶者居住権を、子が建物所有権を相続した場合に、二次相続時(母親が亡くなった時)には、子は相続税を負担することなく(配偶者居住権には相続税が課税されずに)、自宅を完全に所有することができます。

従いまして、配偶者居住権を設定しない場合に比べて二次相続の相続財産を圧縮することができるので、結果として節税となります。

他方で、配偶者居住権は譲渡ができなかったり、放棄した場合には贈与税が課せられる可能性があるなどのデメリットもありますので、メリットとデメリットを総合的に判断して配偶者居住権を設定するかを決める必要があります。